#01 Concept

I’m a Lover, not a Fighter.

= 私は平和主義者。

誰にも見つけられない

あなたを、愛するために。

女の子が写真に写ろうとする時、目の前に階段が現れる。
「あなたはどれくらい肌を出して、僕たちを悦ばせてくれますか？」
と、無言で語りかけてくる、硬く、冷たく、無慈悲な階段。
それを受けて撮られる写真は、使い古されたイメージに毒されて
表面の凹凸の美醜をはかられ、次から次へと消費されていく。
あの子の肌を超え、魂より照射されるあの途方もない美しさも
他の誰にも似ていない可愛さも
心の在り方の色気までも
未だ、誰にも、撮られていない。

あなたは、本当は、もっとずっと美しい。
あなたを見ていると、光や、折り重なる草木や、

明け方の海を見るように心が安らぎ、
身につけて欲しいとびきりの衣装が次々と頭に浮かび、
他のどこにも書かれてこなかったまったく新しい物語が立ち上がる。
はじめての恋のように心がざわめき、
最後の夜に見る夢のように、さみしくて透明な涙が出てくる。
たったひとりのあなたのためだけに、写真作品をつくりたい。
この想いがなるべくそのまま、どうかフィルムに焼き付きますよう、
祈りながらシャッターを切る。
これが、「女の子を撮る」ということ。

“ほんとうのあの子”を撮るために写真をはじめた、

少女写真家の飯田エリカと
“愛の最大値を引き上げるため”に作品をつくる戸田真琴。
撮って、撮られて、少女たちと出会ってきた二人がはじめた、
「女の子を撮る」ためのプロジェクト。
I’m a Lover, not a Fighter. = 私は平和主義者。
誰にも見つけられないあなたを、愛するために。