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4th season
Ishihara Nozomi
#01 Concept
Another World
我々は日々選択を迫られている。生まれた時に目にした初めての光に大きな差はなくとも、たった一つだったシンプルな命の景色から、それぞれの孤独へと逸れていく。
そうして無数の選択を重ね選び取ってきた現在に居ても尚、我々はふとしたときに思考を巡らせる。「もしも、あの日こちらを選ばなかったら……」と、現実にはあるはずのない”もしも”の世界へ物思いにふけるとき、我々の思考は、後悔というUFOに乗って彷徨う虚しい漂流者なのではないか。
そんな”あったかもしれない”世界を、壊れたUFOに乗って眺めに行く後悔の旅路。
君が太陽ならば、月の影の君は今頃どうしているだろう。
あの日、選ばれなかった方の君へ。 どんなにふりはらっても夢にもあらわれる、”もしも”の世界を最後に覗いて、ちゃんとさようならを言えたなら。その虚像の映るマシンをバットで故障させたなら。
このUFO がもしも壊れてしまっても、永久にここにいることはできない。私たちは いつか、さようならを言うだろう。必ずもとの地平へ帰るだろう。
真っ黑い砂漠に種を植える火星在住のきみへ。 僕はみじめな亡霊。邪魔はしないからほんの少しだけ話そう。 神様がサイコロをふって偶然残った私から、君だったらよかったのにと漏らしながら、君は 僕に残れというでしょう。
そう、僕はあの日君とはぐれた幽霊で、 後悔を燃料につきまとっているのは僕の方なのさ。 だから今さよならを言おう。さようなら。さようなら。あったかもしれなかった森、なかったかもしれなかったホクロ、黑い砂場、笑わないわたし。

#03 lovers
4th Model
Ishihara Nozomi
Direction / Styling / Text
Toda Makoto
Photo
Iida Erika
Hair & Make
Aoki
Making
Nomura Akira
#04 Gallery
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